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HOTEL ビュー くろだ 様 玄関前看板制作及び設置


平成26年(2014年)看板作製のご相談をいただきました。

いくつか板材をご提案し、ケヤキ材に決まりました。


板の長さは1900mm、巾は最大940mm、原板の厚さ63mm。



レイアウトを決めて輪郭を移します。


彫刻刀をたくさん用意。


彫ります。

ケヤキ、堅いので刃物の減りが早い。


文字彫刻は山形市の彫刻家・菅井正明様にご協力いただきました。



文字は必要に応じて、平彫り と かまぼこ彫り を彫り分けています。


彫りあがった看板を、漆で塗装。

実は漆で仕上げるために、板面は手鉋(かんな)を掛けています。 サンドペーパーで平面を作ると微細な木粉に漆がたまり、汚れて見えてしまうのです。


ケヤキでこの大きさだと、結構重いです。 正確な重さを量る機会はありませんでしたが、推定76㎏。

万が一にも落ちないよう、頑丈な取り付け方法としました。 (施工は山形市のナカガワ看板様)


出来上がり。 でもこれで終わりではありません。

最強塗料の漆ではありますが、メンテナンスは必要です。


5年後、朱色の退色を補うべく、手を入れます。 漆は5年前から一貫して 日本漆総合研究所 様のお世話になっています。


当初朱色だった部分は金箔とし、より恒久性の高い仕様となりました。 加えて黒色部には更に黒漆を重ね、黒味を増しています。


漆について 日本漆総合研究所様では山形県産を中心に、国産漆を採取し、使用しています。 それも大木を枯らさずに採取する「養生掻き」という手法をとっています。 詳細はまた項を改めてご紹介する機会があるでしょう。

ひとまず、とても良い漆、とご理解ください。



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